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二酸化炭素を活用したエネルギーの長期貯蔵システムを開発しているイタリアのEnergy Domeへ出資

ロンドン, 2023年3月28日 — ジャパン・エナジー・ファンド(JEF)が運営する脱炭素テックファンドを通じて、Energy Dome社に出資したことをお知らせします。脱炭素テックファンドを通じた出資は8社目となります。   
イタリアのEnergy Domeは二酸化炭素の状態変化を活用してエネルギーを長期間にわたり貯蔵することができる「CO2 Battery」を開発しています。このシステムは、気体を液化する際に発生する熱を貯めておき、液体を気化するときに使うというメカニズムを活用しています。効率よく、最大24時間のエネルギー貯蔵を可能とすることで、大規模なエネルギーの管理と需要に合った電力供給を可能とします。今回のシリーズBの資金調達ラウンドでは、ENI Nextや Barclaysをはじめとする新規および既存の投資家からの投資も含まれています。

 

 

 

(イメージ:Energy Dome)

日本政府は「グリーン成長戦略」*で2050年カーボンニュートラルを目指すことを掲げており、再生可能エネルギーやその他の揮発性エネルギー源の利用拡大によって二酸化炭素の排出量を減少させることはますます重要になってきます。再生可能エネルギーは季節や天候に左右される不安定なエネルギーのため電力の需給バランスを調整する必要がありますが、Energy Dome の「CO2 Battery」は、二酸化炭素を用いて再生可能エネルギーを貯蔵するシステムを用いて電力の需給バランスを保ちエネルギーの長期貯蔵を可能にします。
*「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/ggs/index.html 

 

Energy Domeの技術について

Energy Domeは、二酸化炭素の状態変化を活用してエネルギーを長期間にわたり貯蔵することができる「CO2 Battery」を開発しています。このシステムは、気体を液化する際に発生する熱を貯めておき、液体を気化するときに使うというメカニズムを活用しています。効率よく、最大24時間のエネルギー貯蔵を可能とすることで、大規模なエネルギーの管理と需要に合った電力供給を可能とします。「CO2 Battery」は二酸化炭素を使用することで常温で圧力をかけて凝縮し、液体として貯蔵するため、極度な低温を必要としません。また、二酸化炭素をドーム内で循環させる仕組みのため、大気中に二酸化炭素が放出されることもなく、クリーンな解決策として期待されています。

Energy Dome社について

Energy Domeは、エネルギー貯蔵に革命を起こし、太陽光や風力発電を24時間365日配電可能にすることで、電力の脱炭素化を実現します。国内外で展開できるエネルギーの長期貯蔵を実現する「CO2 Battery」を開発。二酸化炭素の特性を活用し、効率的でかつコスト効率もよくエネルギーを貯蔵することができ、モジュール式で多様な環境において配置が可能です。「CO2 Battery」は、信頼性のある既存の供給網から安定的に調達できる既製部品を使用しています。継続的に大量の再生可能エネルギーを貯蔵できるため、今後のエネルギー転換を加速させる道筋を提案しています。

URL:http://www.energydome.com

コメント

Energy Dome CEO Claudio Spadacini 氏

ENECHANGEとJAPAN ENERGYファンドがEnergy Domeに出資してくださることを嬉しく思います。これは、当社の商用化可能な技術を日本のような主要なストレージ市場に拡大するための重要なマイルストーンとなります。このような戦略的パートナーシップにより、手頃な価格で、信頼性が高い、エネルギーの長期貯蔵のシステムの開発・普及が可能になり、広く再生可能エネルギーを配電可能にすることができます。「CO2 Battery」が日本で展開できるように、共に頑張りたいと思います。 

JEF創業者兼ENECHANGE株式会社代表取締役CEO 城口洋平

Energy Domeに投資できることをうれしく思います。ENECHANGE Insight Venturesのプログラムを通じて初めてお会いしたとき、彼らが開発した技術は、長時間のエネルギー貯蔵を現実的なソリューションとして提供し、既製部品を活用することで、その実現が可能であることを明らかにしてくれました。「CO2 Battery」は、国内外のエネルギー転換を加速させるものであり、Energy Dome がより大きな成功を収めるために支援を行いたいと考えています。

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