エネチェンジ、再エネファンドを通じて再エネ発電所向けに定置用蓄電池の開発を手がける米マサチューセッツ工科大学発
アンブリ社に出資
アクセロスは、スイスと米国に本社を置き、風力タービンを含む世界のエネルギーインフラの運用効率と安全性を向上させる、世界最先端のエンジニアリングシミュレーションと構造物のデジタルツイン技術を開発しています。デジタルツイン技術とはセンサーやIoT機器、カメラなどで現実世界の情報を大量に収集し、デジタル空間に物理空間の双子(コピー)を再現する技術です。デジタルツインの活用により、設計の最適化、運用コストの削減、メンテナンスコストの大幅な削減が可能となり、洋上風力への最適化も期待されています。
アクセロスは、今回の資金調達で約20億円(16.5M USD)※を調達しており、JEFのほかにアジア有数のプライベート投資会社であるAT Capital、ドイツのエネルギー大手企業E.ON(エーオン)のベンチャーキャピタルFuture Energy Ventures、欧州のオイルメジャー・シェルのベンチャーキャピタルであるShell Venturesなどが出資しました。
※1ドル120円換算
背景
風力発電の世界的リーダーである欧州では、洋上風力発電の利用が急速に進んでいます。日本では、2050年までに脱炭素社会を実現するために、2030年までに自然エネルギーを飛躍的に拡大し、持続可能なエネルギーにシフトすることが求められています。その持続可能な電源の一つとして洋上風力への期待は大きく、2050年には全体の18%※を供給すると見込まれています。同社が開発した洋上デジタルツイン技術を運用に応用することで、洋上風力発電の大幅な普及を支えるとともに、風車の設計を改善してエネルギーの平準化コストを押し下げる可能性があると考えています。
※ 出典 財団法人自然エネルギー財団「風力発電-2030年に向けたエネルギー目標のあり方」(2021年3月15日掲載)
アクセロスについて
2012年に設立されたアクセロスは、世界で最も先進的なエンジニアリング・シミュレーション技術とデジタルツイン技術を開発するスイス本社のベンチャー企業です。欧州、米国、東南アジアで事業を展開している同社の製品は、特に大型重要資産をリアルタイムでの監視を可能にしたことで、重要なエネルギーインフラの保護に役立つよう設計されています。マサチューセッツ工科大学での15年にわたる研究と米国国防総省の資金援助により開発された特許取得済みのアルゴリズムを使用するアクセロスの構造デジタルツイン技術は、エネルギー分野における設計の最適化、運用コストの削減、老朽化した資産の寿命延長を可能にします。
アクセロスは、世界経済フォーラムから2020年のテクノロジー・パイオニアに選ばれています。
アクセロスウェブサイト:https://www.akselos.com/
関係者のコメント
ENECHANGE株式会社代表取締役CEO 城口 洋平
AT CapitalやShell Venturesとともに、アクセロスの投資ラウンドに参加できることを嬉しく思います。アクセロスは、商用化として採用された実績があり、有用な技術であることを実証してきており、今回の投資を皮切りに協力関係を構築し、日本市場におけるアクセロス社の発展を支援することで、当社のビジネスを拡大する機会があると期待しています。
アクセロスCEO Thomas Leurent氏
アクセロスは、エネルギー分野において効率的な運用と保守の意思決定を支援する堅牢なプラットフォームを構築し、資産の設計を革新的に促進するエキスパート集団です。クリーンエネルギー革命に積極的に取り組んでおり、今回の投資は日本市場において2030年までに風力発電を増やすという目標達成を支援するための素晴らしい一歩だと考えています。2018年以降、当社は前年比100%以上の成長を遂げ、世界各国90人以上のメンバーが活躍しています。2050年にネットゼロを達成するために、専門家チームを拡大し、世界をリードする技術を開発することに引き続き尽力していきます。グローバル投資家による今回の投資は、世界中のエネルギー産業においてアクセロスの展開を加速することになると期待しています。